つれづれなる熊に

とあるババァの戯言集

夫婦の形に正解なんてないとわかっていても ドラマ「リコカツ」を観て

 先日、久々にドラマを見て号泣しました。

 TBS金曜ドラマ「リコカツ」

www.tbs.co.jp

 #6を観終わって。まぁ、こうなるであろうことは始まる前から予測はしていたのですが、実際に見ると切ないもので。世の主婦は、作中出てくる3人の「妻」に、自分を重ね合わせてみていることでしょう。当の私もまんまと策略にはまっています。今後クローズアップされる、もう一人の「妻」にも注目ですが。

 では、視聴していない人のために、ざっとあらすじを。

離婚エンターテイメント

運命的な出会いをし、“交際ゼロ日婚”した
二人が早くも離婚!?
結婚したのは間違いだった…?
出版社に勤務する編集者・北川景子と
自衛官一家の長男・永山瑛太が送る
離婚から始まるラブストーリー…?

公式HPより

  航空自衛隊の救難隊員の夫は、厳格な自衛官の父とその家庭を守る母のもとで育ち、時代錯誤以上の武士道人間。一方、妻はファッション雑誌の編集者で、大手広告代理店勤務だったバブル感覚が抜けない父と、美魔女モデルと呼ばれる母のもとで育ち、遠慮なく自己主張をする現代的な女性。

 冬山で遭難し、夫に助けられたことにより出会います。猪突猛進状態で、初めての食事でプロポーズする夫。妻はそのころ、結婚する気のない男との長い交際を終え、結婚に執着していたことと、吊り橋効果が手伝ってゼロ日婚をします。

 暮らしてみると、何をするにも合いません。最初こそは歩み寄ろうとするものの、結局喧嘩が絶えない日々を送り、離婚活動に向かいます。同時にそれぞれの母親たちも離婚活動を始めてしまい…という、まさに「離婚エンターテイメント」。

 

 離婚活動。なんでもかんでも活動すりゃいいってもんじゃないと思いながらも、明日は我が身と毎週観てしまうのです。

離婚あるあるの代表パターン

 そりゃ、世の中離婚を考えなかった夫婦の方が珍しいかもしれないけれど、よくもまぁ「離婚あるある」の代表3ケース(今後追加予定があるあるかは不明)の設定をしてくれましたなと感心します。

 正直、夫側が率先して離婚活動するパターンはないのかしらと、疑問を思わなかったわけではありません。世の夫たちは、観ていてむしゃくしゃするでしょうね。

 

 主人公たちは、当然現代夫婦のあるある。キャリア志向の女性が増える中、まだ根強く「女は家事・育児」という風習が潜在的に残っていることを、極端すぎる武士道男の設定にて代弁しているのではないかと思います。

 夫の母親は、「オイ・メシ・フロ・ネル」しか言わない「ザ★昭和の男」に嫁ぎ、専業主婦として家庭を守ってきました。一人息子の自立(結婚)を機に、自分の自由を求め一方的にリコカツ。

 一方、妻の母親は、自由奔放に趣味・女に生きる夫にあてつけるように、自分も自由に生きるためにこれもまた一方的にリコカツ。でも実は、自分の余命が短いことを知り、身を引くために離婚したのではないかという描写がチラホラ。

 

 エンターテイメントと割り切って見ていたのですが、#5あたりから深く考えてしまうようになりました。離婚をじゃなく、夫婦の形についてです。

 

別居婚

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 わが夫婦は、現在別居をしています。原因は「お金」です。

 息子が高校卒業後の進路を「東京」に決めたころ、わたしは仕送り開始に向けて収入アップを狙った転職活動を始めていました。

 務めていた職場に退職を告げ、失業保険受給&職業訓練の受講を準備中のことです、夫が失業しました。その時わたしは、このまま夫に依存した人生ではいけないと、自立の覚悟を決めました。

 まずは自立すること。それが離婚かどうか答えは出せませんでしたが、結果は後からついてくると思いながら「まずは自分で稼いで生活し、金がない不安を夫にぶつけないようにしよう」そう決めました。

 結局地元に希望収入の仕事はなく、上京し出稼ぎ状態は現在も続いています。その後夫は就職し、出張ばかりで現在は単身赴任中です。ちゃんと相談することもなく、勝手にことを勧めたので、夫がどう思っていたのかは、未だに確認していません。

 

 ドラマの夫は、妻の勤務地に近い場所に新居を構え、自分の勤務地(自衛隊基地)に1時間以上もかけて通勤しています。上長から「有事の時に出動ができない」ことへの懸念を告げられた夫は、実家に引っ越すことを考えますが、実家からでは妻の仕事は継続不可能です。夫は「夫婦は一緒に暮らすもの」妻は「お互いの仕事のためなら別居婚もあり」とすれ違います。

 最終的に離婚することを選んだ二人ですが、「他人に戻る」ことを前提にしたとたん、自分の思いを感情的にならずに伝え、相手のことも考えられるようになってくるわけで。にやけるほどの「離婚から始まるラブストーリー」ですよ。

 所詮夫婦は他人、分かり合うには話すことが必要

 当たり前のことですが、所詮夫婦は他人です。不思議なもので、夫婦になったとたんに「家族以上の何か」を期待して、お互いの夫婦像が前面に出てしまいがちです。

 熟年リコカツの妻は、夫の一方的な夫婦像に我慢を虐げられてきました。女が自己主張する時代ではなかったので、蓄積された主張が爆発するのも無理ありません。

 作中の妻は良くも悪くも「自己主張」が激しく、自分の要望はちゃんと伝えます。それに対して古風な夫は困惑してしまうのでしょう、ムキになって対抗してしまいます。

 今回の#6で迎えた離婚前夜で、夫は自分の思いに気づきます。そして妻に「自分は、自分の思いを言語化するのに時間がかかる」と伝えました。

 夫の気持ちを知ることで、夫に対する気持ちが変わり始める妻は、離婚を撤回しようと思い始めます。別れを告げ、離婚届を出すと出ていった夫を追いかけるも、思いを伝えることもできず、夫からは届けを出したと知らされてしまいました。

 あんなに言いたいことを伝え続けてきた妻が、最後の最後に主張できずに泣き崩れる、その姿に号泣してしまいました。

 

 思考の言語化が苦手なわたしは、遅れるどころか不発ばかりでした。頭のどこかで古風な妻を理想像に持ち、本能では自由な生き方を求め、葛藤と自滅を繰り返してきました。思っていることを言えない苦しさを、ラストの妻に自分を重ね合わせてしまったわけです。

 想像ですが、作中の夫が離婚届を出したというのは嘘かもしれません。本当に届を出していないのならば、なぜ嘘をつくのか、もし本当に出してしまったのならば、別れ際の握手の手をなかなかほどかず、未練がありながらも届を出した、夫の気持ちが知りたい。

 いつしか、ドラマと現実を混同した涙が溢れます。

 

 現実の夫にも、気持ちが訊くことができずにいます。以前、電話の会話から夫の本音がチラリと見えたことがあります。別居生活2、3年くらいの頃です

 「今更一緒に住める?」夫のセリフです。

 

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 話の前後を端折ってしまうと、完全に冷え切った夫婦に聞こえてしまいますが。「わたしが」今更オレと一緒に住める?というニュアンスなのか、「オレが」今さら一緒にオマエと住める?といったニュアンスなのかは、判断できませんでした。

 ただ、未だに離婚の二文字を口にしないということは、最低限このままの状態でよいと思っていることが窺えます。

 

 そうなると「結婚」とは?と考えたくなるのですが、答えのないことを考えるほど無駄なことはないのでやめます。世間一般の常識が答えではないことも知っているし、その答えが多種多様になってきていることも感じているので。

 わが夫婦はこれで結構しあわせなんだと、そう思うことにしています。

 

 この思いが正しいかどうかは、いつかは夫に確かめなくてはと思っていますが「言語化が遅れています」。そして、訊いても「言語化が遅れて返ってくる」ことが予測されます。

 

 以前書いた夫婦の在り方です。やっぱり言語化しないと、わかり合えないのかしら。

clara-stoopman.hatenablog.jp

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